2009年3月1日日曜日

スキル講座参加


                    2009年2月15日(日)
早朝散歩で気をよくした私は、庭でのんびり雨の降るのを眺めていた。
すると、郡の担当者から電話。
まだ朝の7時だというのに、この国の人は朝が早い。
今日これから、中学校と高校の勉強(PAKETBとC)を行っている生徒たちが、裁縫の授業を習うという。
それに来ないかという連絡だった。
すっかり休日脳になっていた私は、これから?と戸惑いながらも、
チャンスは一つでも多くゲット!と思い、すぐに朝食をとり現場へ向かう。
 この郡のPAKETの生徒に会うのは初めて。
今日は単発で1日だけの講座ということだった。
朝9時集合だが、案の定遅れて開始。
その上、講座の前に県の課長(私の上司)や郡の代表者などが話をし、実際に講座が行われたのは11時過ぎだった。
この国の人の話というのは、長い!という長さが半端ではない。
子どもの頃、よく校長先生の長い話をじっと我慢して聞いていたーなんていう思い出が
誰でもあると思うが、それとは比べ物にならないほど長い。
なんと1人1時間はしゃべる。
聞いているほうは、完全に飽きている。
でも話し続ける。
いつ話が終わるのかと心待ちにしているのは、生徒だけではないようだ。

 私の想像していた講座は、実際にミシンの使い方や縫い方を教えやってみるのかと思っていたが、
ミシンはたった1台しかなく、思っていた講座とは全然違うものだった。
ここでは理論のみを教え、実際は各自が家?で行うというもの。
だから、今日の講座も採寸の仕方を口頭で説明したのみだった。
家にミシンがあるわけでもなく、ここでの講座を聞くだけで終わってしまう人がほとんどだという実態も分かった。
郡の担当者は、
講座を開くことで興味のある人が出る。
それだけで講座を開いた意味があるという。

私のイメージしていた講座開催の理由や、学生に得てもらいたいものとはかけ離れていて、
その分私の活動のヒントにもなった。

 講座は1時間ほどで終了。
本当は2時間の予定だったようだが、村人に死人が出てしまい、急遽葬式だという。
村人全員が参加するため、講義もここで中断するという。
こんな風な時間の使い方も、文化の違いだなぁと思う。

 講座終了後に、郡の担当者と話す。
今回の講座開催費用などを聞きながら、私が開く講座について相談をする。
案の定、JICAからの資金援助の話が出、私も必死に説明。
今まで何度も同じ説明をしてきたけれど、私の語学力不足と向こうの認識不足で、
やはりJICAが出してくれると期待していたらしい。
タカラールにいる別の国(K国)のボランティアの開催する講座は、全額K国で資金を出してくれるので、JICAも同じように考えられているのだ。
その都度、JICAとK国のボランティアのシステムの違いを説明していたのだが、やはり何度目かの同じ説明を、同じ人にすることになった。
 もともと関係のいい担当者だったのだが、その話をするとがっかりしたような表情を見せ、私も悪いことはしていないながらにも、身近な人にもまたあらぬ期待をさせてしまったかと残念な感じ。
おもいきって帰り道に、がっかりした?
と尋ねてみた。
すると、「あなたと友達になれたのだから、それだけで十分だよ」
と返してくれた。
きっと内心は残念だったに違いないが、そう言ってくれたことは嬉しかった。

お金の援助以上の支援をいつかできるように、
共に働くことを喜んでもらえる日まで、
今以上にやれることをやっていくしかないと、強く感じた。

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